キャスト
黄暁明（ホァン・シァオミン）・・・許文強（シュ・ウェンチャン）役 孫儷（スン・リー）・・・馮程程（フォン・ツンツン）役 李雪健(リー・シュエチェン)・・・馮敬堯（フォン・ジンヤオ）役 黄海波（ホァン・ハイポウ）・・・丁力（テン・リー）役 
スタッフ
監督：李密（リー・ミー）
プロデューサー：方俊（ファン・ジュン）
あらすじ
ドラマ「新・上海グランド」は、世界的に大ヒットした「上海グランド」のリメイク版である。昨年、中国で公開され、軽快なストーリー展開、叶わぬラブロマン、兄弟愛と忠義に、中国人が涙し大反響を呼び起こした。それは、「ゴッドファーザー」と「ラブストーリー」を超える壮大なラブロマンである。
舞台は1930年代の上海。外国の侵略に、心ある青年達は救国の志を燃え上がらせていた。物語は、その中の一人の青年・許文強が、上海駅に降り立つところから始まる。許は、北京大学で学生の救国運動を指揮した正義漢であった。
彼は上海駅で梨売りをしている丁力と知り合い、マフィアのボス・馮敬尭の娘・馮程程を救い出す。許文強と丁力は義兄弟の契りを結び、「共に生き、共に死す」ことを誓う。程程は自分を救ってくれた許に憧れ、次第に恋に発展する。許も程程に会い、北京で共に学生運動を推進したかつての恋人・方艶雲に似た程程に魅かれてゆく。しばらくして、許は上海にいる方艶雲を探し当てる。ところが、艶雲は馮敬尭の愛人になっていた。しかし、艶雲は心の中で許を思い続けていた。艶雲は許のために、劇場の仕事を紹介する。その劇場は、馮敬尭の傘下の劇場であった。
許文強と丁力は、程程の父親で上海マフィアのボス・馮敬尭に見込まれる。許が智謀と胆力、丁力が勇猛果断と忠誠心で馮敬尭の下で頭角を現してゆく。しかし、許は、軍国日本と組んで武器や麻薬の密輸を進める馮敬尭に密かに抵抗していた。程程は、そんな許文強の苦悶を知らなかった。許は叶わぬ恋と知りながら、天真爛漫な程程を愛した。程程は時に、許のかつての恋人である方艶雲に嫉妬しながらも、許を愛していた。馮敬尭も二人の仲を認めていた。
事は、許文強が馮敬尭の敵対勢力に肩を持ったことに始まった。…
旧作紹介
原作「上海グランド」は1980年（全25話）に放送され、香港で異例の高視聴率を取得していた。物語は日清戦争開戦前夜の上海を舞台に、裏社会へ足を踏み入れた男の生き様を描いている。『男たちの挽歌』『グリーン・ディスティニー』などでおなじみのチョウ・ユンファが主演し、彼の若々しく力強い演技に注目！ なお映画版「上海グランド」は、96年にレスリー・チャン主演で制作された
驚異のテレビドラマ「上海グランド」
「アンナと王様」でジョディ・フォスターと共演、一躍世界的に有名になった香港出身の俳優チョウ・ユンファ。「上海グランドは、彼がまだ「香港のお茶の間スター」だった頃放送されたテレビドラマである。
時は1980年。当時香港ではテレビ局自体が開局してから十数年とまだ歴史が浅く、製作力も乏しかった。70年代後半香港で人気だったテレビドラマは「がんばれロボコン」「金メダルへのターン」「柔道一直線」……なんと、日本製作のドラマが放送の半数を占めていたのである。
しかし遂に、人々を熱狂の渦に巻き込んだメイドインホンコンの怪物テレビドラマが登場した。それが「上海グランド」である。なんと60パーセント以上の視聴率を連日記録、人気はアジア各地に飛び火して、広州や上海等の中国大陸、タイなどで放送され大ヒット。そして主題歌は、香港では今だに知らない人はいないぐらい国民的なものになる。さらに放送終了から3年もたって、香港でも異例中の異例、テレビドラマの「上海グランド」の16mmフィルムを35mmに編集しなおし、なんと、映画館で上映されるまでになったのである。
それほどまでに人々を熱中させた「上海グランド」のストーリーとは。時代は1930年代。主人公のホイ・マンキョン(チョウ・ユンファ)は、愛国心に燃え北京で学生運動を行い3年間投獄された過去を持つ。出獄後、悪はびこる上海で、人が変わったように野心に燃え、スラム街で知り合ったディン・リク(ロイ・リョンワイ)を相棒に、明晰な頭脳と行動力でのし上がってゆくのだが、彼には過酷な運命が待ち受けていた……。
「悪い奴だけしか生き残れない」弱肉強食時代の上海を、巧みに描いたハードボイルドでスリリングなストーリー。主人公は、次々と残酷な運命の仕打ちに襲われ、悲痛な人生へと追いこまれてゆく。国を愛し知性や才能に恵まれていながらも、いやそれゆえに、愛する者と敵対し孤独な戦士にならざるを得なかった主人公の哀しい生き様。そして主人公と愛や憎しみで繋がれた人たち。抗うことのできない運命を生きる人々の、「魂と魂が摩れ合う痛み」を、見事に描ききったドラマだ。時代の波に翻弄されてきたアジア中の中国人たちが、この物語に共感し拍手したのだ。
それに何といってもこのドラマ、チョウ・ユンファがムチャクチャにカッコいい。当時24歳、スリムな身体をクラシカルな三揃えのスーツで包み、ボルサリーノを斜めに被り、くわえ煙草をニヒルにキメたユンファは、まるで磨きこまれたナイフのような鋭い美しさ。画面を支配する迫力と演技力は20代の役者とは思えないほど。役づくりの時に参考にしたと思われるが、ハンフリー・ボガードやアラン・ドロンなどの演技に匹敵する、堂々たるクール・ガイぶり。胸えぐる衝撃のラストシーンまで入魂の演技を見せてくれる。 チョウ・ユンファの魅力もあって「上海グランド」は、香港テレビ史上にない記録を生み出した。
このような背景を持ち、26年の時を得て、「上海グランド」はより洗礼された作品になり、戻ってきた。映像やシナリオは勿論、主演には日本でも人気が上がってきている黄暁明（ホァン・シァオミン）と上海出身の中国国民的美女孫儷（スン・リー）が選ばれ、もうこのドラマから目を離せません！！
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